野菜人・果物人

野菜ソムリエたちがベジフルライフの一環として執筆したコラムです。是非、皆様のベジフルライフにご活用ください。

UPDATE:2012年3月21日

第101回後編 シュレスタ 勝さん(皆農塾 農場長)

仕事としての農業だけでなく、百姓として「百」のことができる人間に・・・

●世界から来る農業体験者!日常的な国際交流も盛んな「皆農塾」


皆農塾・農場長 シュレスタ勝さん

自然農業に欠かせない、そして皆農塾の衣食住を支えるため、飼育してる動物も、立派な皆農塾の一員

ご職業 皆農塾 農場長
座右の銘 ねだるな。勝ち取れ。さすれば与えられん。

東京・池袋から東武東上線に乗って、約1時間半。秩父の山々が美しい輪郭を見せてくれる、この埼玉ののどかな地に、自給的な暮らしを体験する「皆農塾」はあります。有機農業を中心とした農ある暮らしは、かつては日本のどの地にもあった一昔前の暮らしにそっくりですが、一方で、この皆農塾の暮らしを見ていると、一年を通し多くの外国人の姿にも出会うことができます。

若き農場長・勝さんによれば、

「実は皆農塾では、5年前から、『WWOOF(ウーフ)』(※)のホストとなり、世界各国から農業を体験したい人の受け入れを行っています。皆農塾は東京近郊の数少ないホストなんです」と。

普段は、この地からめったに出ることがないという勝さんにとって、世界から農業体験に来るウーファーの存在は、それはそれは刺激的なものだとか。

「近場のアジアはもちろん、欧米から来てくれるウーファーも多く、とにかく皆農塾で生活しているだけで、毎日が国際交流!日中の農業体験だけでなく、食事も一緒に作り寝食を共にする共同生活を送り、みんなたくましくなって帰っていくんです」

勝さんの農ある生活にとって、ウーファーの存在はもはや欠かせないものに・・・。目下、ウーファーから英語を教えてもらう日々でもあるのだとか。


つづきを読む

UPDATE:2012年3月 7日

第101回前編 シュレスタ 勝さん(皆農塾 農場長)

田畑を耕し動物とともに・・・自然の中に居場所を見つけた、21歳

●不登校だった14歳時、皆農塾が自分を変えた


皆農塾 農場長・シュレスタ 勝さん

ご職業 皆農塾 農場長
座右の銘 ねだるな。勝ち取れ。さすれば与えられん。

 埼玉県寄居町にある「皆農塾(かいのう塾)」は、非農家出身者のための農業塾。農薬や化学肥料を使わずに育てた野菜と有精卵を生産販売し、「食」の自給に重きを置きながら、羊を飼いその羊毛を使った「衣」の自給体験もできる農業塾です。

「百姓は、その季節、その時々の仕事をするの。自然には逆らわない。思い通りにならなくても、種を蒔き続けるのよ」

そう語るのは、1985年、仲間達とともに皆農塾を開いた代表の鈴木恵子さん。そして現在、その力強い言葉の下、恵子さんの愛弟子として働くのが、今回の主役、シュレスタ勝さんです。恵子さんとは親子以上に年の離れた若き農場長。日本人とネパール人の血を引く顔立ちのせいか、どこか大人びた印象の持ち主ながら若干21歳。しかも、この若さで農業に従事して7年と聞けば、みんな驚くでしょう。

「皆農塾に来たのは14歳の時。いわゆる不登校だった自分を見かねて、母が以前から交流のあった恵子さんに相談に来たんです。そこで恵子さんは、『それなら、息子さんを、うちに寄こしてみたら?農業やったらね、学校の方が楽だって思うわよ』と言い放ったそうなのです」

7年前の大人のやり取りに、苦笑いする勝さん。

「初めは、農業をやりたくてきたわけじゃなくて、不登校でうじうじしているだけの自分からどうにかして抜け出したいと思って来たんですよ」

そう話す表情は、21歳らしいくったくのない笑顔を見せてくれます。


つづきを読む

UPDATE:2012年2月22日

第100回後編 井口良男さん(井口農園 園主)

農業一筋10代目 ― 都市農業の過去・現在、そして未来

●都市農業の変化(1) ― 気候の変化への対応


井口農園園主・井口良男さん


ご職業 井口農園園主
座右の銘 一生懸命

東京都練馬区で先祖代々農業を営む井口家。良男さんは10代目の園主です。幼い頃から両親・祖父母が畑で働く姿を見てきた良男さんですが、同時に、周囲の宅地化・都市化が進む中での農業の変化も見続けてきました。
作業面での変化としては、
「機械化が進み作業効率が上がった点は、やりやすくなった点。反対に苦労が伴うもののひとつは気候の変化への対応です。」
という井口さん。

「暖冬もそうですが、夏場の気温上昇。感覚的には平均温度が2度くらい上がっているんじゃないかな?例えば植えたキャベツが根付いて成長する前に枯れてしまうこともあるので植え付け時期を遅らせるなどの対応が必要になります。」

と、自然を相手にする農業ならではの、変化を挙げます。


つづきを読む

これまでの記事一覧