「和食ではんなり」by和食マイスター養成講座

2015年5月15日

雪花菜

タイトルにもなっている「雪花菜」。何と読むかご存知ですか?
皆さん馴染みのある栄養満点の食材です。

「雪花菜」は「きらず」と読み、「おから」のこと。

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雪花菜

「おから」とは
豆腐を作る過程でできる「豆腐のしぼりかす」で、
その形状と白い色から「卯の花」とも呼ばれています。
※「卯の花」は旧暦4月(現在は5月)に咲く「空木(うつぎ)の花」のこと。

「しぼりかす」ですから、安価なうえ滋養豊富(大豆の成分も一部残っている)。
もう一品と思った調理段階で「切らず」に使えることから「きらず」と呼ばれ、
見た目が雪のような感じから「雪花菜」になったと言われています。

また江戸時代、おからは豆腐以外にもご飯とおからを混ぜた
「雪花菜飯(きらずめし)」や握り寿司の米の代わりにして食べられていたそうです。
現代でも愛媛県に郷土料理として残っています。

愛媛県にある別子銅山(べっしどうざん)の開発に大阪から来た住友家が手法を伝授したもので、住友家の屋号「泉屋」から「いずみや」と呼ばれている寿司です。
当時、米に恵まれなかった新居浜(にいはま)地方で、
米の代わりにおからを使用したのが始まりだそうです。
また魚は、このしろ・あじ・いわし・さばを使い、
時には鯛やあまぎなどを使うこともあるそうです。
※あまぎとは愛媛県八幡浜(やわたはま)での方言で全国的には「しず」・関東では「えぼだい」。
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おからのお寿司「丸ずし」※愛媛県南予(なんよ)地方での呼び名

江戸時代の暮らしの基本は循環型社会。
人間の食べ残しは家畜の飼料となり、人や家畜の排泄物は、
近郊の百姓が汲み取りに来て畑の肥料として利用するなど、
最後は土に戻すという究極のリサイクルが行われていました。

賞味期限・消費期限に縛られて、食品廃棄が食料自給率低下の一因となっている今、
江戸時代のリサイクル精神を見習いたいものですね。

参考資料:「おいしい江戸ごはん」江原絢子・近藤恵津子著

ジュニア和食マイスター
野菜ソムリエ
江戸東京野菜コンシェルジュ
鈴木 規世枝

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和食マイスター養成講座
http://washoku-m.jp/
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