「和食ではんなり」by和食マイスター養成講座

2015年3月20日

和食調味料のうつりかわり~醤油編~

和食(日本食)調味料の基本「さ・し・す・せ・そ」。
その中で最初に使われたのが、
「し(塩)」。味付けと保存に弥生時代から。
また最後が「せ(醤油)」。味噌の下に溜まった液体で室町時代からと言われています。

弥生時代から日本の中心は西でしたが、徳川家康によって江戸に幕府が開かれ、
人口が100万と言われるようになった頃から、
京都中心だった食文化が江戸に移り始めます。

調味料も西からの「下り物」だったのが
江戸湾で獲れた「活きの良い魚」の刺身や寿司などにより
江戸庶民の口に合う濃口醤油の出現を促すようになりました。

ちなみに醤油が手に入る以前、
江戸庶民の食卓で使用されていた万能調味料をご存じですか?
正解は、煎り酒です。

煎り酒とは
一合の酒に一個の梅干しを入れて、半量まで煮切ったもののこと。
梅干しの塩気がほどよい調味料となってクセがなくいただけます。

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酒一合と塩梅干し一個


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出来上がった「煎り酒」
アルコール分はとび、梅干しの色と塩気が残っている

一時は完全に忘れ去られた調味料だったのですが、最近は昆布・かつお節など加味したものもあり、刺身のつけだれとして再評価されています。

また刺身や寿司には欠かせない薬味も
カラシ(和辛子)で食べていたのがワサビに代わってきます。

カラシは
アブラナ科の植物(主にカラシ菜)の種子を粉末にしたもので
水やぬるま湯を加えてかき混ぜると辛味成分が生じます。
カラシ菜は洋種より和種の方が辛味成分は多い。

ワサビは
もともと日本古来の野菜の一つで江戸時代初期には自生のワサビのみならず
栽培も始まっていましたが、ワサビの葉が徳川家家紋の「葵」の葉と似ているということで庶民にまで利用が浸透したのは、江戸後期と言われています。

カラシもワサビも「鼻にツンとくる」揮発性の辛味成分で、この辛味成分に細菌類の繁殖を抑える働きがあるため殺菌・抗菌作用に優れています。

先人たちは柿の葉(寿司)・笹の葉(寿司)・笹(団子)などの他
煎り酒(梅干し)・カラシ・ワサビ・ショウガに殺菌作用・保存効果があることを知っていたのでしょう。生ものには必ず付いているように思います。

今日、当たり前のように使っている調味料も時代とともに
見たことのない、味わったことのない調味料に移り変わっていくのでしょうか。
良いものは、時代に関係なく積極的に取り入れていきたいですね。

ジュニア和食マイスター
野菜ソムリエ
江戸東京野菜コンシェルジュ
鈴木規世枝

*参考資料
 第2回江戸東京野菜コンシェルジュ養成講座
 「江戸東京野菜の食文化」東京家政学院大学教授 江原洵子氏

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和食マイスター養成講座
http://washoku-m.jp/
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