「和食ではんなり」by和食マイスター養成講座

2018年6月 1日

季節の訪れ~夏~vol. 4〈梅〉

 ゴールデンウィークが明け10日も経たないうちに、店頭には小梅が並びました。

 

 梅は中国から伝来したといわれています。大和朝廷の時代に、青梅を長時間かけて煙で燻した「烏梅(うばい)」と呼ばれる駆虫薬として伝来しました。日本ではその後平安時代に、梅干し入りの昆布茶を飲んで病気を治した記録があります。その頃日本はすでに、梅を塩に漬け、その後シソに漬ける今の梅干しが作られていたのです。(※1)

 

 梅は現在、梅干し・梅漬け、烏梅・黒焼き、梅料理、ジャム・ジュースなど様々な加工法が報告されています(※1)が、私は梅シロップ(ホワイトリカーまたは食酢入り)、梅酒(ホワイトリカーまたはブランデー)、梅干しなどに加工します。また、加工時に傷がついていて使用出来ない梅は、よく洗ってから水気をよく拭き取り、傷を包丁などで切り落としてから、糠床に入れています。古来より、糠床に青梅を入れると、虫が涌かないといわれているためです。

 

 ここでは、私が今まで試した加工法の中で、最も手軽で小さいお子様から楽しめる、「梅シロップ(食酢使用)(※2)をご紹介させていただきます。

 

  《材料》 

 

 青梅      1kg

 氷砂糖     1kg

 食酢  150~200cc

 

  《作り方》

 

 (1) 新鮮な青梅を傷つけないようやさしく水洗いして、水気をよくふき取ります。

 

 (2) ビンの中へ梅と氷砂糖を3分の1ぐらいずつ交互に入れます。醗酵して泡が出やすいので、最後に食酢を150~200cc 入れます。

 

  ★ONE  POINT

  この時ビンを逆さにするなどして、すみずみまで梅をぬらして下さい。

 中身がもれる事がありますので、キャップは「しっかり」閉めて下さい。

 ※2~3日ごとに繰り返して行うとよりおいしくいただけます。

 

 (3) 梅がシワシワになり、3週間で約1.6Lの梅シロップが出来上がります。エキス分の抽出された梅は種と皮だけになるので取り出して下さい。ビンに移しかえて冷暗所か、なるべく冷蔵庫に保存して下さい。

 

  おいしい飲み方

   冷水や炭酸で7~8倍に割って、お飲み下さい。

 

 青梅の加工品にはクエン酸を多く含むことから、防腐効果や食欲増進、整腸作用があります。しかし、未熟な青梅は摂取すると中毒を引き起こす危険があるので、実は生食しないで下さい。(※3)

 

 シロップ漬けした梅は、お茶うけとしてそのままで美味しく召し上がれます。

 

 

参考文献

 

※1 別冊現代農業20174月号 農家が教える梅づくし

 

   昭和211117日第3種郵便物認可 201741日発行

 

   発行所 東京都港区赤坂7-6-1

 

   一般社団法人 農山漁村文化協会

 

   定価 1620円 本体1500円 送料140

 

 

※2 販売者 株式会社パールエースTN

 

   東京都中央区日本橋堀留町296

 

   氷砂糖 クリスタル 果実酒用

 

   NET 1kg

 

   お客様相談室 0120-310-673

 

   ホームページ http://www.pearlace.co.jp

 

 

※3 食品解説つき 新ビジュアル食品成分表 新訂版

 

   初版第4刷ー201441

 

   編著者ー「新しい食生活を考える会」

 

   発行者ー鈴木一行

 

   発行所ー株式会社大修館書店

         〒113-8541 東京都文京区湯島2-1-1

         電話03-3868-2651(販売部) 03-3868-2266(編集部)

         振替00190-7-40504     

         〔出版情報〕http://www.taishukan.co.jp

 

   印刷・製本ー共同印刷株式会社

 

   定価 本体1,000円+税

 

 

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メンタルフードマイスター2

 

浪川美穂

 

 

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2018年5月14日

季節の訪れ~春~vol. 3〈わかめ〉

 vol. 2で筍(たけのこ)を取り上げましたが、わかめも春の到来が感じられる食材のひとつです。

 

 わかめは北海道の一部を除く日本各地の沿岸に生息しています。養殖は1965年ごろから盛んになり、現在は大半が養殖ものです。

 

 生わかめは保存性に欠けるので、乾燥品や塩蔵品が市場に出回ります。「生わかめ」といわれるものも、湯通しして塩蔵したものです。最近は使いやすい乾燥カットわかめも出ておりますが、さしみのつまや汁物の実、酢の物、ぬた、煮物、サラダなどに利用されています。(※1)

 

 ここでは、「筍とわかめの煮物」をご紹介させていただきます。

 

 《材料》

 

  下茹で(アク抜き)した筍

  わかめ

  みりん(砂糖)

  醤油

  市販の昆布だし

 

 《作り方》

 

 (1) 下茹でした筍(生たけのこを初めて入手された方は、本ブログ「季節の訪れ~~vol.2〈筍(たけのこ)」に、筍のアク抜きを記載してありますので、そちらを参考にしてください。)を食べやすい大きさに切ります。

 

 (2) 大きめの鍋に(1)の筍を入れ、ひたひたくらいまで水を入れます。(砂糖をお使いの場合は、多めに水を加えてください。)

 

 (3) 乾燥品のわかめはさっと水洗いしてホコリや汚れを落とします。塩蔵品のわかめの場合もさっと水洗いし、塩を洗い流します。

 

 (4) (3)のわかめを一口大(4~5cm)に切り、(2)の筍の上にのせ、フタをします。

 

 (5) (4)の鍋を中火にかけ、沸騰したらしばらく(5~10分くらい。乾燥わかめの場合は煮汁でわかめがふやけるのを待ちます。)煮ます。

 

 (6) いったん火を止め鍋返しをし、筍とわかめが均一に混ざるようにします。(ヤケドに注意してください。)

 

 (7) 再び火にかけ、全体に火が通ったらみりん(または砂糖)を味をみながらお好み量加えます。

 

 (8) ひとしきり煮てみりんのアルコールが飛んだら、市販の昆布だしを加えます。(わかめからもダシが出るので、味をみながら調節してください。)

 

 (9) 昆布だしが全体に行き渡ったら(数回鍋返しをすると良いでしょう。)醤油を控え目に加えます。(わかめ本来の塩味があるので、味をみながら数回に分けて加えると失敗なく仕上がります。)この時、「塩味が薄いかな?」という程度で醤油を加えるのは中止してください。

 

 (10) ひと煮たちさせたら自然冷却し、味を染み込ませます。

 

 (11) 召し上がる際に再度加熱してください。

 

 《注意》

 

 大鍋でたくさん煮ると、召し上がろうとするたびに火を入れることになり、わかめからぬめりが出ると同時に、わかめが煮溶けてきます。さらに、煮汁が煮詰まり味付けも濃くなりますので、最初は控え目の味付けにしておき、お口に合う味付けになったらよく火を通して保存容器に移し、あら熱を取ったら冷蔵庫に保存して、召し上がる分だけ取り出して電子レンジで加熱することをオススメします。

 

 

参考文献

 

※1 食品解説つき 新ビジュアル食品成分表 新訂版

 

   初版第4―201441

 

   編著者「新しい食生活を考える会」

 

   発行者鈴木一行

 

   発行所株式会社大修館書店

         〒113-8541 東京都文京区湯島2-1-1

         電話03-3868-2651(販売部) 03-3868-2266(編集部)

         振替00190-7-40504

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2018年4月27日

季節の訪れ~春~vol. 2〈筍(たけのこ)〉

 筍は、「堀り始めたら湯をわかせ」と昔から言い伝えられています。それは、筍は掘った時点から甘みがアクへと変化し、時間の経過とともに強くなるためです。掘りたての筍をその場でいただくのなら別ですが、購入したらすぐに下茹でしてアクを抜きましょう。


 筍はアクが強く、えぐ味があります。アク抜きは、筍を食す上でとても大切なことです。


 「アク」とは、食物に含まれるえぐ味や苦味といった不快で、不要な成分のことです。アクはない方が良いのですが、アクを全部除去すると、素材本来の風味を損なう場合があります。また、一部のアクの成分(ポリフェノール等)には、身体に有効とされる成分もあるので、全てが害というわけではありません。また、「えぐ味」とは、味覚神経を収斂(しゅうれん)されることによる刺激で生まれる、渋みや苦味のことで、主に山菜等によく認められるものです。(※1)


 それでは、筍に含まれるアクの主成分とは、一体何なのでしょうか。


 筍のアクの主成分は、シュウ酸とホモゲンチジン酸といわれ、特に先端部に多く含まれています。(※2、※3)


 筍のアク抜きについては


(1)米糠を入れた水で茹でる...水2Lに対して、「米糠」はカップ1程度。「鷹の爪」は2、3本。シュウ酸やホモゲンチジン酸は水に溶けやすいため。「米糠」はコロイド状デンプンによるアクの吸着(※3)、「鷹の爪」は、えぐ味を殺す(辛みでえぐ味を感じにくくさせる)ため、またアクとは関係なく日持ちを良くさせる目的とも言われています。(※1、※2)


(2)米のとぎ汁で茹でる...「生米」で代用してもよいでしょう。この場合、水2Lに対して生米は、一掴み。


(3)重曹を入れた水で茹でる...山菜のアク抜きで使う「重曹」は、吹きこぼれもなく簡単ですが、アクが抜けすぎてしまい、筍の風味を損なう場合があるので茹でる時に注意が必要です。筍の風味を残すのなら、米のとぎ汁か米糠を使うことをオススメします。(※1)


など、いろいろな方法が知られています。


 また、『家庭でできる食通の喜ぶ珍料理 虎の巻』(服部公威著 服部式割烹講習会出版部、大正6年発行)によると、昆布を使って茹でる方法を紹介しています。(※3)


 筍のアク抜きは、アクの濃度を薄めることが目的ですので、とにかくたっぷりの水で茹でる必要があります。もしアク抜きが充分でないと思ったら、また茹でればいいだけのこと。10分茹でて冷ますと茹で汁にアクが出ます。気になるようなら水を替えながら、これを繰り返すだけでOKです。ただ、アク抜きと筍の風味はトレードオフの関係にあるので、あまりアクを抜きすぎると筍の風味も流出してしまいます。(※3)


 春の到来を感じさせる筍。上手にアク抜きをして、春の味覚を楽しみましょう。


 因みに、アク抜きは食材の香りが弱くなってしまうため、中国ではアク抜きの習慣がなく、調理法でごまかすようです。例えば、細かく切って油で炒め、油によって苦味やえぐ味が舌の味蕾に触れにくくしたり(卵とじでも同じ効果があります。)、辛味をつけ、苦味やえぐ味を感じさせにくくする、などがあります。(※2)



参考文献


※1 「これからが旬の"たけのこ"。上手にアク抜きして美味しくいただきましょう」

   https://kinarino.jp 

   2017年05月02日更新


※2 竹の子灰汁ーDTI 

   www.uranus.dti.ne.jp 


※3 「タケノコのあく抜き考察」

   TravelingFoodLab. 

   2018/3/29 09:27



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