「大人も子供も食でまぁるく」by食育マイスター講座

2011年3月25日

『食の日』コラム 味は記憶~トマトの思い出~

1103-01.jpg与謝野 雅子

食育マイスター/ベジフルビューティーセルフアドバイザー
楽しく食べよう!をモットーにこども食育講座「しょくいくワークショップfor Kids」を主宰しています。
http://ameblo.jp/s-for-kids/

こんにちは、食育マイスターの与謝野雅子です。
季節は春。今年は鮮やかな色合いのファッションが流行するようで、お店のショーウインドーも華やかですね。そして、スーパーや週末のマーケットにはカラフルな夏野菜が並びはじめます。赤や黄色、紫色・・・見ているだけでも元気になりそうです。

■トマトの思い出
夏野菜といえば・・・やはりトマトは不動の人気。様々な色や大きさ、形、甘みの強いもの、濃厚な味のもの・・・ここ最近は特に品種も増えて選ぶ楽しさもありますし、生で手軽に食べられることも好まれる理由かもしれません。しかし、こんなにトマトが美味しくなったのはいつからでしょう?私が子供の頃に食べていたのは大きなトマトをくし切りにしたもので、少し酸っぱくて、だいたいが千切りキャベツの横でハンバーグなどの付け合せとして出され、あまり歓迎されていない種類の野菜だった気がするのです。子供の頃から脇役だったトマトを「美味しい!」「大好き!」と思って食べることは少なく、嫌いではないけれど食べ比べたり、お料理に使い分けたりするほど好きでもない・・・私にとってのトマトは申し訳ないけれどずっとそんな存在でした。

■美味しいトマトとの出会い
しかし昨年、驚いたことに「このトマト、美味しい!」と思うトマトにめぐり合ったのです。それは、実家で食べたくし切りのトマト。久しぶりに帰省した私のためにわざわざ・・・なんて、母が美味しいトマトを買ってきてくれたわけではありません。子供の頃から、どちらかというと好きではなかったあのトマト。食卓に出された瞬間、気持ちは「トマトだ、残念。」と、子供の頃と全く同じ反応をするのに、食べるととても美味しくて、もっと食べたくなってしまったのです。不思議ですね。
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■好き嫌い
昨年、あるイベントのセミナーで「好き嫌い」についての講話を聴く機会がありました。
その中で、舌で美味しくないと感じる味でも、楽しい記憶や思い出と共に記憶されると、何度も食べるうちに脳では美味しいものとして感知するようになる、というお話がありました。幼い頃、「好きではない」と思って食べていたトマト。きっと私が知らないうちに、その味は家族と食卓を囲んだ楽しい思い出と共に「美味しい」に変化してしまったのだと思います。いつも食卓にトマトが出るとがっかりしていた私。ちょっと嫌そうに食べていたことを母はお見通しだったと思うのですが、成人し、家を出るまで、私はそのトマトを食べ続けました。

最近は、子供の苦手な食べものを「食べてくれないから」と食卓に出さない親が増えていると聞きます。せっかく料理しても食べてもらえない時のがっかりした気持ちは私にも経験がありますが、お子さんの好き嫌いはきっと成長と共に変わっていきます!「味は記憶で変化する」というマジック。その魔法がかかる時を楽しみに、がっかりしない程度に、出してみてはいかがでしょうか?苦手な食べものが懐かしいママの味になるかもしれないのですから。

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