「さしすせそ道を極める」 by 調味料マイスター養成講座

2014年4月16日

たまらない味わい「たまり」

皆さん、こんにちは。調味料マイスターの石川貴代です。
今回は「たまり」を3種ご紹介します。

140416-01.jpg

一つ目は「たまり(溜まり)醤油」。製造は愛知県知多郡武豊町の伊藤商店。「たまり醤油」は主に中部地方で生産されています。色が濃く、とろみがあって、強いうま味と独特の香りが特徴です。こちらの原材料は国産大豆と天日塩。これは蔵の中の大杉桶で四季を過ごし、ゆっくり3年以上寝かせた天然醸造たまり。昨年の春に、こちらの蔵へ訪問させていただく機会がありました。諸味を布に挟み、圧縮し醤油を絞るという工程を見学。まるで我が子を育てるように、丁寧に作業されていたのがとても印象に残っています。

二つ目は「しろたまり」。製造は愛知県碧南市の日東醸造。「しろたまり」は見た目には白醤油のようです。もともと白醤油は小麦と塩のみで作られていました。しかし現行のJAS法では、大豆を使わないものは、醤油と表示することができません。本来の白醤油を求め、納得のいくものを作り出したら、現行法では醤油には分類されなくなったという変り種です。昔は白醤油のことを「しろたまり」と呼んでいたらしく、そこから名付けたようです。原材料は愛知県産小麦と伝統海塩「海の精」。防腐剤を使わず米焼酎で仕上げられています。なお、白醤油は愛知県碧南地方が発祥の地。淡口(うすくち)より更に淡い琥珀色の醤油で、主原料が小麦で少量の大豆を加えます。甘味が強く香りに特徴があります。

最後に「みそたまり」。製造は秋田県湯沢市の石孫本店。みそたまりとは、みその発酵・熟成の際に分離した液体のことです。1000kgの味噌からわずか10リットルほどしか抽出されず、速醸方法の若い味噌では、ほとんど水分が分離しません。長期熟成の味噌からだけ摂ることのできる、旨味成分が濃縮された貴重なエキスです。醤油とは一味違った柔らかなコクが特徴。原材料は国産の米、国産大豆、食塩です。

パッケージに記載されている「たまり」という言葉。しかし各商品は、こだわりの製法で作られ、それぞれに個性がある味わいです。それらの背景にある"物語"を知ると、調味料を何倍も楽しめます。これからも、調味料の"奥深さ"と"味わい"をお伝えしていきたいです。

調味料マイスター・石川貴代の公式ウェブサイト http://stonesriver.info/takayo

*~*~*~*~*~*~*~*
調味料マイスター養成講座
http://choumiryo.jp/
*~*~*~*~*~*~*~*

<< 前のページへ  |  ホーム  |  次のページへ >>

最近の記事

カテゴリー

月間アーカイブ

このサイトのRSSを購読