2009年7月 3日
「茹で汁」活用のススメ
調味料マイスターの清水聡子です。今回は、私の関心事のひとつ、「茹で汁」にまつわることをご紹介したいと思います。
このブログの話題に取り上げようと思ったきっかけは、少し前、納豆を自宅で作ろうと、大豆の生豆を大量に水煮にしたこと。大豆を生豆から茹でるのは初めてだったので、茹で上がるまでの様子を用心深く見ていました。
大豆の生豆を一晩水に浸漬したところ、まんまるに近かった豆のかたちが楕円形になり、一粒のサイズも2倍ぐらいに膨れあがります。その後、多めの水の中でアクを取りながらじっくりと加熱していくと、思ったよりも早く、きれいに茹で上がりました。

煮上がった状態の大豆
その時気付いたのが、半透明の乳白色でややとろみがかった茹で汁の存在。口に含んでみると、豆乳のような濃厚な大豆の風味はないものの驚くほど甘いのです!
「これは出しとして何かに使える」そう思えて捨てるのがもったいなくなり、茹で汁だけをタッパーに移し冷凍保存しておきました。
さて、何に使うか?ですが、どんな調味料や素材に合うか、いろいろ試してみたところ、最も相性が良いと感じたのは「豆味噌」。
オススメの簡単な使い方は、やはり赤出しのお味噌汁です。
豆味噌は豆の風味が強く、ともすれば出しの味が負けてしまうので、使い慣れない私にとっては扱いづらいと感じることもあります。そんな時、この大豆の茹で汁を加えると、豆味噌の風味を活かしつつ、さらにまろやかな大豆の甘味がプラスされ、とーても美味しくなります。
この茹で汁ですが、味覚だけでなく栄養面でも、さまざまな利点があるはず。
大豆に含まれている栄養素のうち、熱に安定の水溶性ビタミン(ビタミンB2、B6、ナイアシン等)やミネラル各種、そして水溶性の食物繊維もたくさん含まれていると思われます。
水溶性食物繊維と言えば、血中コレステロールの低下や血糖値の改善等、生活習慣病のリスクを低下させる効果が期待される実に有用な成分。
たかが茹で汁ですが、簡単に捨ててしまうのは、やはりもったいないのです!
今回の大豆に限らず、調理中に出るさまざまな茹で汁。
無造作に捨ててしまわずに、賢い利用法を日頃から考えていきたいと思います。
ちょっと面倒で、ともすればケチなようでもありますが、各素材に含まれる風味や栄養素を余すことなく頂くために知恵を絞るということは、とても素敵なことでもあると思えるのですが・・・。
皆さま、いかがでしょうか?
熟成中の納豆
余談になりますが、納豆も無事出来上がりました!茹でた大豆1kgに微量の納豆菌を混ぜ、保温した状態で丸一日静置。
その後冷蔵庫で数時間熟成。
すると、ねばねばした納豆になっていました。
完成した自家製納豆



