「ふくらむふくらむ」byパンアドバイザー養成講座

2016年6月20日

パンとメイラード反応

メイラード反応(下図参照)という言葉を、料理や食品に関するテレビ番組や記事でよく見かけるようになりました。実際には、食品のみでなく土壌中や生体内でも重要な役割を演じる化学反応であることが知られています。

アミノ酸+還元糖 → 風味成分+色素成分(メラノイジン)
      (加熱・圧縮・時間経過等)   

近年、食品業界ではメイラード反応による風味成分の生成や褐色化が、食欲増進や見た目の良さに繋がるとして好意的に受け入れられています。二、三十年前になるかと思いますが、メイラード反応はお焦げであり、お焦げには発がん性があるから食べない方がいいと言う説があって、私の両親世代は焦げた部分をそぎ落として食べていた時期がありました。

160615.jpg

 上写真のパンは、左からカリカリトースト、プレッチェル、プンパニッケルです。これらはすべてメイラード反応で褐色化したパンです。温度、PH(ペーハー)、時間、この3条件の値が大きいほどメイラード反応は強く起こりますが、プレッチェル、プンパニッケルは、それぞれPH、時間の値が大きい条件下で焼成したことにより褐色度の強さを実現したパンです。
プレッチェルは、生地を強アルカリ性(=PH値が高い)の水酸化ナトリウム水溶液につけてから焼くことで、この焦げ茶色を出します。ちなみに水酸化ナトリウムは、焼成中、二酸化炭素と反応して無害の炭酸水素ナトリウム(重曹)と水に変化するので、安全性に問題はありません。
プンパニッケルは、長時間(4時間から20時間)蒸し焼きにしたパンです。オーブン等で数時間も焼成すると表面だけ黒焦げになってしまいますが、焦げない温度で蒸し焼きを長時間行うことで、中までメイラード反応が起こり真っ黒のパンができるのです。

食品におけるメイラード反応は、まだよくわからない部分がたくさんあるそうで、現在でも各所で研究が行われています。メイラード反応によって生成された色素成分(メラノイジン)には体によい機能性成分が新たに発見される可能性もあり、数年後には何かのお焦げが体にいい成分を含んでいるとして好んで食べられるようになるかもしれません。


プンパニッケルは、原材料がライ麦であり、食物繊維、ビタミンやミネラル等を多く含んだ健康的なパンです。今後、色素成分(メラノイジン)が注目されれば、それを多く含んだプンパニッケルはさらに注目されるかもしれません。パンアドバイザーとしては、そんな日が来てくれることをひそかに願っています。

パンアドバイザー&野菜ソムリエ
 むぎの きく
http://muginokiku.seesaa.net/


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