2010年4月28日
ランドラッシュのこと
こんにちは、ベジフルビューティーアドバイザーの吉岡妙子です。
先日、NHKスペシャル「世界農地争奪戦 ランドラッシュ」を見ました。この内容に大変衝撃を受けたので、皆さんにご紹介させていただきたいと思います。
2年程前、異常気象やバイオエタノール生産、更には投機マネーの流入によって、小麦や大豆、トウモロコシが急騰し、世界食糧危機が起こったことは記憶に新しいと思います。
これまで世界の穀物流通は、穀物メジャー(世界の穀物市場を支配してきた多国籍巨大穀物商社)が担ってきましたが、世界食糧危機によって従来の流通は麻痺し、穀物メジャーに頼らずに直接栽培して食糧を確保しようと、「ランドラッシュ」と呼ばれる世界の農地獲得合戦がスタートしたのです。
国連の予想では、2010年現在68億人の人口が2050年には91億人に達します。2050年に世界人口をまかなうための穀物量が30億トンですが、水不足や土壌の悪化の影響で、実際には25%不足すると発表しています。こうした背景から、先進国の巨大企業は、農地を求めて世界で争奪戦を繰り広げています。そして、その多くは、国の支援を受けて進出しているのです。
お隣の韓国でも、2030年までに穀物の1/4を海外農場で確保することを決め、イ・ミョンバク大統領自らが「将来の食糧危機に備えて、海外農地獲得を国が後押しする」と発表しています。具体的な支援策は下記のとおりです
(1)外国で農業を始める企業に対して、低金利融資(毎年16億円)を貸し付ける
(2)国のあらゆる機関を動かして、進出先の詳細な情報を提供する
(3)現地のインフラ整備をする(道路・港湾など)
日本でも、外務省や農水省を中心に【食糧安全保障チーム】が昨年発足しましたが、長期的な方針が未だ定まらずにいます。ランドラッシュへの参加を検討しているものの、予算の裏付けや進出先の情報不足から、大手商社も本格的な参戦には乗り出していません。また、外国の農地獲得を推進することによって、「国内農業が衰退するのではないか」「自給率を上げるのが先ではないか」と疑問視する声も強くあります。現地住民とのトラブルも懸念されています。
3億人が飢餓で苦しむといわれるアフリカも、今やランドラッシュの舞台です。土地が国有化されているタンザニアでは、政府が外国の巨大企業に対して大規模な農地を貸し付け、地元民に強制退去を命じています。また、マダガスカルでも、政府が韓国企業に対して全国土の半分を99年間貸すという計画を推し進めていました。昨年3月に首都で暴動が起き、政府は転覆、計画はとん挫したものの、今度はインドが狙っているのです。
二国の現状からもわかるように、先進国のやみくもな農地争奪戦は貧国に暮らす地元民の生活を脅かすことになるのです。
ランドラッシュのルールを定める会議がニューヨークで開催されました。日本が議長国となり、(1)住民の土地の権利の尊重(2)透明性ある農地取得(3)地元との十分な協議(4)環境への配慮で合意しました。しかし、ランドラッシュに積極的な中国や中東諸国は会議に欠席しました。
様々な問題を抱えながらも、先進諸国は農地争奪に活発な動きを見せています。
このままでは、日本だけが取り残されていきます。将来の食糧確保のために、われわれ日本もランドラッシュに参戦すべきだと思われますか?それとも、国内の農業を守り、自給率をあげることが先決だと思われますか?
いずれにせよ、日本政府による一刻も早い食糧危機管理体制の構築が求められていることは明白だと思いました。
☆吉岡妙子ブログ
http://ameblo.jp/binokahori/
☆skin care clinic 美のかほりHP
http://www.binokaori.com
◆ベジフルビューティー詳細はこちら
http://beauty.vege-fru.com/


